欧米の残りカスを掴まされている日本というマーケットから脱却しないことには、日本の未来はない。 | アナーキーマーケティング

欧米の残りカスを掴まされている日本というマーケットから脱却しないことには、日本の未来はない。

マーケティング戦略

私の友人が数年前に紹介してくれた、ホセさん(仮)、と呼ばれている怪しい知り合いがいる。

彼は、オーストラリアに住んでたまに日本に帰ってくる還暦前くらいの日本人のオッサンだ。

彼はもう別にあくせく働かなくてもいい、いわゆる人生上がった方である。

先日も、帰ってきたので、友人に誘われて一緒に飲みに行ったのだが、彼の話は、すごくためになるし、個人的にすごく共感することが多い。

そのなかで、面白い話があったので、共有したいと思う。

彼のメインの仕事は投資で、欧米人などど一緒にやっているというが、まあ、アジア人は、欧米人の奴隷だという。

私たちは欧米の奴隷として金を稼いで消費しているというのだ。

これには、私も今までの経験から、かなり腑に落ちるところもあり、改めて、日本人として海外でやらなきゃ駄目だ!と奮起せざるを得なかった。

テーブルに乗ったワイングラスを傾けて、彼は、私にこんな話をしはじめた。

 

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Steven Guzzardi

 

地球儀を見てご覧よ。

アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、ロシア、、、ね。

俺らアジア人みたいな黄色いのは、彼らからしたらモンキー扱いだよ。

日本人が東南アジアをそう見てるのと同じかそれ以上の感覚だよね。

特に日本なんて、こんなちっぽけな国だ。

ああ、モンキーが騒いてるね、って程度にしか見てないもん、彼らは。

だから、欧米人がゴソッといいものを取っていって、残りをアジアに売るんだよ。

実際、ブランドの服だって、日本より安いし、物が全然いい。

日本でブランド物買ってるやつはバカだな。

もちろん投資だって一緒。

東南アジアの好景気の国で、都市開発が始まるでしょ?

空港ができる場所から、電車を通して、街をつくるわけで、こういうのが決まったら、投資する人が欧米から来てね、50億、60億と投資するわけ。

俺らなんかその何十億をプラス5〜10億増やすために、募って投資するんだけど、まあ損しないわけだ。

だって、まだ何も建ってない、情報だけでカネが集まって、完成して値段ついたら売っぱらうからね。

俺らが売っぱらった後に、一部屋の値段が3,000万円とかで売られるから、普通の日本人や中国人は安い!とか言って、投資物件として買ったりしちゃう。

で、6,000万円くらいになるまで、持ってるんだけど、まあ、よくて5,000万とかにしかならないわけよ。

5,000万円になるならまだいいんだけど、だいたいドカン、と落ちる。

で、3,000万でトントンどころか、1500万とか酷いと500万になる。

経済は上がったり下がったりするからね。

俺らが投資したときがMAXに上がった時で、みんなが投資物件とかいって買う時は、ソコソコの値段。

上がったら、上がり切らないで、下がる。

つまり、俺らの後に買ったら儲からんのよ。

儲かっても数百万程度でしょ。

彼らは50億投資して、ほっといて、300億とかで売る。

リスクも何もないのね。

これが、欧米の投資のやり口。

だから絶対彼らは損しないんだ。

俺ら日本人だけど、仲間内のこういう欧米人に乗って投資しているから損はしない。

日本の外で欧米人と一緒にやってるからね。

日本の中だけで東南アジアの投資物件だのなんだのやっても儲からんのよ。

リスクばっかりだし。

こういうのが、投資だけじゃなく、さっきのブランド物とか、コーヒー豆に至るまでやられちゃってるのね。

日本で、スタバのコーヒー美味い!とか言ってるけど、あれ全部香料入ってんだよ。

オーストラリアもそうだけど、欧米の国で飲むコーヒーは深みがぜんぜん違う。

欧米で全部良いの買われて、残りは香料つけて日本とかアジアに売ってるって仕組みなんだ。

欧米行って飲みくらべてごらんよ。すぐわかるから。

あと、ワインもそうだね。

千円もしないくらいで、ココらへんのレストランで一万円弱で飲んでるワインが飲める。

カスみたいなワインをアジアで消費させておけばいいや、と。

そんななかで、日本人は彼らから物を買い、奴隷のように消費しているってわけだ。

そして、君らはそこで仕事してるってことね。

マイナンバーなんておかしいよ、あれも。

銀行でマイナンバーで紐付ける国なんかどこにもないよ。

そうやって欧米にコントロールされてるんだ、日本は。

だから、君らは外に出なさい。

外に出て、仕事をしないと、どんどん搾取される。

日本にいて、政権がどうだこうだと言ってるなら海外でビジネスやるんだ。

じゃないと、ホントだめ。

飼いならされちゃうよ。

 

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以前から海外の人たちと仕事をする機会が結構あった私は、この話をされてモロに腑に落ちたのだ。

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私は、日本礼賛する日本人はバカじゃないのかと思っている。

日本が好きな欧米人なんて、ホントごくわずかの特異な趣味の人たちしかいないのだ。

日本のアニメが好きな欧米人って相当特殊、ってことだ。

日本の文化が好きな欧米人なんて、趣味が中国の仏教美術で中国行くのが好きです、とか言ってるレベルに珍しい人なのだ。

そこにフォーカスして、日本は世界に認められている!と、思ってるというのは、ちょっとお花畑過ぎやしないだろうか?

私は昔結構ファッションとか好きだったのだけど、かなり製法とか見ちゃうオタク気質なところのあるタイプだった。

だけど、今までいわゆるブランド物は買ったこともない。

なぜって、物が悪いから。

何十万出して買っても、すぐダメになるのを知ってるから。

むしろ、ファクトリーブランドといって、ブランドの工場が独自で作って販売するような商品のほうが何倍もコスパが良いのだ。

半額以下で長いこと着れたり使えたりするから。

例えば、エルメスのタンナーが作った財布とか。

今でもそういう物を買うから、ブランド物を買ったことがない。

失礼な話かもしれないが、ブランド物を使ってる人を見ると、ちょっとそういうこだわりがない人なんだな、物を見る目の無い方なんだな、と思ってしまったりとかね。

コーヒーだって、イタリアで飲むエスプレッソの美味さを味わったら、日本でエスプレッソ飲めなくなる。

コーヒー豆の旨味を凝縮するわけだから、豆の質がよくないと、ただ苦くてまずいコーヒーになるからだ。

あの味を日本で!と手をつくして、高いエスプレッソマシン買っても、アレが飲めない理由がココにあるわけだ。

なのに、スタバって美味いよね、なんていう人みると、この人味分からないのか、センスねぇな、なんて思ってしまったり。

このワイン美味しい!やっぱりフランスワインよね!なんて言ってる女性をみると、ああ、分かってねぇな、日本でフランスワインほどコスパ悪いものないんだよ、と思ってしまったり。

意外と着飾ってる小綺麗な女性とかこういうこと言い出したりすることが多くて、笑っちゃうんだけどね。

こういうこと書くと、どんどん私が嫌味で嫌な奴に見えていくだろうけど!笑

私は仕事で昔から海外に行くことがたまたま多かったから、体験として感じてしまった、コストと質の差の違和感から、こういう感覚が身についてきたんじゃないか、と思うのだ。

この体感したことの違和感があったから、欧米人に搾取されてるから、という理由が、ストンと腑に落ちた。

ヨーロッパ旅行して、わあ!本場のワイン美味しい!とかじゃないから。

そこで満足するなよ、分かった風になるなよ、と。

ひょっとしたら、私みたいに、ワインの素人でも、日本だと酒税かかるから洋酒高い、としても、何かがオカシイ、と感づく人はそういないのかもしれない。

残りカスを高い金で消費させられて、リスクを負わされて、常に貧乏クジを引かされてるのだ。

まあ、こんな風に、ことごとく、日本人は、マジでナメられてる。

当たり前だが、日本は敗戦国である。

実質的には、いまだアメリカの植民地みたいなものである。

敗戦国がアメリアと対等じゃないと!と声高に言っても、彼らからしたら何言ってんだ、この猿野郎が!程度にしかならないだろう。

そんななか私たちの先人たちは、頑張って日本を復興させてきた。

その過程には、彼らもビビったことだって少なくなかったはずだ。

そういう反骨精神はまだ私たちの中に眠っているはずだと思うのだ。

歴史を学ぶのもいいだとうが、感覚を研ぎ澄まさないと、おかしなことって見えてこない。

日本にいて、日本で仕事して死んでいくのもいいだろうけど、どうせなら外で日本人としてやるべきことをやり、奴らに一泡吹かせてやりたいと思うのだ。

一泡吹かすにはどうすればいいのだろうか?

欧米、アジアとか、国として見た時は、こういう搾取システムはまかり通っているけど、人と人になると、もちろんこんな人達ばかりじゃない。

ちょっと特殊な日本大好き欧米人を味方にすることだってできるわけだから、そういうのは上手く利用すると、もっと面白いことはできる。

彼らを味方につけて、私たちの主張通せばよくて、そういう日本ブランドの使い方は大切だと思う。

日本人というだけで、得してる部分もあったりするわけで、それは私もあなたも持ってる、資産なのだ。

6年前くらいに、私が信用できる中国人を探す時も、日本のアニメの商品だけを作ってる専門玩具メーカーです、って言っただけで、ドドドドドっと問い合わせが来た。

おかげで、この時出会った25歳の若い中国人に仕事を全部教えて、組織化させたのだが、私はほとんど出資せずに、中国に貿易商社を作った。

これ、ジョイントベンチャーというマーケティングのやり方なんだけど、そもそも相手に対して魅力あるものを何も持ってない企業はジョイントベンチャーできない。

マーケティングの教科書的に言うと、リストと商品、なんていうけど、この商品が相手にとって、ショボいとジョイントしようがない。

それに、リストが相手にとって、ショボかったりしても、ジョイントしようがないのだ。

だからジョイントベンチャーは難しい、だなんて言われる。

違うのだ。

自分がショボいから、何もないからジョイントできないってだけである。

ただ、相手によっては、すごく魅力的なものを自分がもっている、なんてことがあるわけで、こういうのは商品化させることはできる。

当時、私は何も持ってなかったけど、日本というブランドを商品化させ、雑貨屋玩具の作り方という、もともと私が持ってた資産もあわせて商品化させたのだ。

こんなもの、日本じゃたいして珍しいものでもなんでもないが、日本のアニメの仕事がしたい中国人の彼にはものすごく魅力的に映ったのだ。

だから、彼は、いままで会った誰よりも真剣に食らいついてきた。

私と組めば、彼は夢を叶えられると思っていたからなのだ。

こういうのは、自分自身に戦略がないと発想すらできないし、その上で、相手の想いやビジョンを聞いて、それが自分の戦略上やるべきことだから、一緒にやろう、と言えるものだ。

だから、私は、本当に組む話になったときは、私はあなたみたいにアニメに興味があるわけじゃない、海外でビジネスをやりたいだけで、その拠点を作りたいから、最初アニメで釣ったよ、これ全部マーケティングなんだ、って話は真剣にした。

私が、自分のビジョンを語り、自分の戦略を話したから、理解してくれてたんだと思う。

こうやって、日本人ってだけで、夢を与えられることもあるのだ。

日本人同士じゃ考えられないでしょ?笑

だから、海外は面白い!

欧米の方でも、日本が好きという特殊な方がいれば、彼らをどうやって味方につけるか、というのを今のように考えればいいのだ。

彼らの夢を叶えてやるのだ。

日本好きな人には、日本人はたまらないのだ。

そういうマニア向けにアプローチなら結構あるはずだ。

こうやって、もっともっと日本を利用していきゃいいんだ。

そうじゃないと、せっかく戦後頑張ってくれた先人たちに顔向けできないじゃないか。

彼らは、世界中に日本のファンを作ったんだ。

世界60億人の中に、日本のファンが仮に6万人いたとしても、結構なビジネスは展開できると思わないだろうか?

こんな話に、もしあなたが共感してくれるなら、あなたのマーケティング戦略を考えないとならない。

もし、共感できるビジョンや、マーケティング戦略が無ければ、絶対外国人どころか、私でさえも説得できないはずだ。

だが、ほとんどの経営者は、マーケティング戦略を定義できていない。

というか、戦略だと思っているものが、ほとんど戦術レベルでビジネスしているのだ。

だから、共感されない。マーケットにも、相手にも。

一人相撲をとるのではない。

リーダーシップをとって、周りを巻き込むには、マーケティング戦略が必要なのだ。

だから、マーケティング戦略には熱い想いが絶対に入ってくる。

あなたが事業をやってる本当の想いを発信しないと、あなたのこと、あなたの会社のことが全く理解されないのだ。

想いで、人は動く。

人を動かすのは、金ではない。

こういう想いは、あなたの資産だ。

この資産を形づくるのか、経営者の仕事ではないだろうか?

経営の一番のキモは、リーダーシップだ。

リーダーたちよ、さあ、共に海外での戦いに出向こうではないか!