イノベーションの行く先は、大安売りの蟻地獄。 – アナーキーマーケティング

イノベーションの行く先は、大安売りの蟻地獄。

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From:加藤元康

今回はちょっと耳の痛いイノベーションの話をしよう。

マネジメントの大家、ピーター・ドラッカーの考え方で次のようなものがある。

企業の目的が顧客の創造であることから、企業には2つの基本的な機能が存在することになる。

すなわち、マーケティングとイノベーションである。

1950年代半に出版した『現代の経営』の中で語られている。

ひょっとしたらあなたも読んだことがあるかもしれないが、

マーケティングとイノベーションは、自動車の両輪みたいなもので、どっちか片方でも企業が上手く機能しないというのだ。

これはビジネスの基本的な考え方として有名だが、言葉尻を捉えるのは学生でもできるが、

実業家のあなたであれば、もっとこの意味することを腑に落として血肉にするまで理解することができるはずだ。

というのも、あなたは一般の人より仕事ができて事業を興しているのだから、一般のビジネスパーソンより経験もあるはずだからだ。

さて、話をもどして、もっとシンプルに考えてみよう。

マーケティングを「販売」、イノベーションを「商品」として考えてみて欲しい。

「商品」を「販売」することが、顧客創造という「ビジネス」だ。

これくらい、当たり前に考えてみた時に、このドラッガーの意味することが見えてくる。

中小企業のほとんどは、商品を仕入れるか作るかする、

もしくは、自分ができることを役務としてビジネスにしていることが多いと思うが、

殆どの場合、「商品」の部分しか介入していないし、そこにしか注力できていない。

もし、商品がよければ、一気に売り上げることができるだろうが、まあそこまでの運はなかなかやってこない。

実業家のあなたであれば、ギャンブルとビジネスを一緒にしてはいけないのは、言うまでもなくお分かりになると思うが、

得てして、この商品を磨くという、一点突破に多大な労力とお金という、命をかけてしまうのだ。

なぜなら、多くの成功者の話というのは、その起業家が考えた商品やサービスが時流に乗って、

爆発的に売れて知名度を得たというようなストーリしか表にでてこないし、彼らもその部分しか言ってないからだ。

だから、じゃあ、俺も多くの人を感動させられるような商品やサービスを提供するんだ!と、意気込んでしまうのだ。

ここでハッキリ言わせてもらいたい。

あなたは、たいした商品を扱ってないのだ。

誰でも提供できるようなサービスしか提供できないし、誰でも作れるような商品しか売ることができない。

それを脱却しようと、空から降りてきたような目が覚めるような斬新でイケてるアイディアをあなたが得たとしても、

残念ながら、あなたが思いついた時には、少なくとも過去に1,000人は同じようなことを発想しているのだ。

たとえ上手くいったとしても、すぐに真似されるのだ。

その程度のことしかできないのだ。

だから、残念ながら私も含め、中小零細企業なのだ。

しかも、競合の大企業は、人、金は、何十倍、何百倍もある。それをイノベーションに投下していることがほとんどだ。

圧倒的に安くて、信じられないほど良いものを提供しているのだ。

つまり、中小なんてイノベーションじゃ絶対勝てない。

なのに、ほとんどの中小企業が、頑張ってイノベーション分野だけで戦っているのだ。

社長のあなたが踏ん張って、他人に儲かってるふりをしても、たかが知れてるのだ。

ふざけるな!と、思われたかもしれないが、

実は、こんな偉そうなことを書いている私もあなたと似たような目にあっている。

そして、イノベーションをだけを命がけで作り上げた末路は、安売りという、

まさに作った命を削っていくような蟻地獄にはまっていくことも体験している。

なぜなら、お客は価格と品質で商品を選ぶと思い込んでいるからだ。

自分の消費動向を振り返ればそんなことだけではないはずだ。

買うという行為には価格と品質だけではないのは分かるだろう。

なのに、恐ろしいことに、大企業の競合と同じ土俵に上がろうとしてしまうのだ!

そう、10年以上もマーケティングの専門としてやっている私でさえ、このイノベーションの分かりやすい魅力に陥ってしまうのだ。

しかし、あなたと私の違いは、マーケティングをずっとやってきたことが幸いして、なにをすればここから出られるか知っていたということだ。

それは、イノベーションの限界を理解し、過剰に開発せずに、その分の力をマーケティングに投下していくことだ。

例えば顧客との関係性を強くしていったり、お客様が選びやすくなるような多くの情報をご提供したりなど、

大手が不得手なやれないところを攻めてやりぬいていくのだ。

おかげで、少なくとも私のビジネスは直接競合の1.5〜3倍以上の利益を獲得することに成功しているし、

それを実行する考え方とテクニックも得ることができるようになった。

イノベーションとマーケティングの本質と思えるところまで、なんとか見極めることができるようになったからだ。

それは、たしかに、ドラッガーの言うような、ビジネスは車の両輪というよりも、

むしろ、太陰太極図みたいな陰と陽がバランスをもって、融け合って一つの円になるイメージ。

イノベーションとマーケティングが同じ分量でしかも、綺麗に混ざり合っていかなければ、ビジネスは綺麗に回らない。

だけど、こういうことはイノベーション蟻地獄から這い上がろうともがいたからこそ分かることであって、

なにが足りないかを身に沁みて知ることができたから、マーケティングを理解できたのだと思っている。

鍛錬なしに、本質は見えない。

だって、人間なんて、賢くない。バカなんだ。

痛い目にあったり、ぶん殴られないと分からないんだ、絶対。

だから、そこら辺のコンサルみたいに、教科書の上っ面を読んで分かったつもりでいても、まったく意味が無いのだ。

あなたが、命をかけて創りだした、商品やサービスが、もし、ある程度回っているものだとしたら、あなたが相当もがいてできたんだと思う。

もし、あなたなが価格競争に巻き込まれていたり、集客があれば売れるのに!と思っているのであれば、

そこに、マーケティングを混ぜあわせてみよう。

あなたの抱える問題がきちんと浮き出てくるのだ。

問題が分かるということは、あなたが何年もかけたイノベーションを否定される苦痛が伴う。

それも、10個中8〜9は否定されるはずだ。

私がとやかく言うより、耳の痛い話だろう。

だが、そこまでイノベーションに命をかけられた、あなたであれば、むしろ乗り越えるべき課題に聞こえるはずだ。

マーケティングとイノベーションをコントロールできたら、

イノベーションだけで勝負している競合たちとは、戦う土俵とまるで変わってくるのだ。

つまり、ビジネスが一点突破の運任せにならずにすむのだ。

だから、もう、運良くたまたま上手く行った企業をマークアップするのもやめよう。

一点突破で成功した成功者の神話を信じるのはやめよう。

それを取り上げているメディアも信用してはならない。

彼らが本当にやってきたことは、マーケティングとイノベーションをきっちりビジネス組み込むことなのだから。

それは、実に、地味で、めんどくさい話しかないのは、あなたなら気づいていると思う。

そういう角度で、マーケティングの専門家として、いろんな話をしていきたいと思っているし、

きっと、あなたも私も、世の中に価値を届けるにはどうしたらいいかしか興味ないだろうし、

そのための自分の事業のサスティナビリティが必要なのだろうから。

さあ、あなたの業務に、マーケティングを受け入れてみよう。

色んな物の見え方が一気に変わってくるし、明らかに数字が明らかに変わってくるのだから。

PS.
このブログのターゲットも中小企業の経営者、とくに自分で価値を作り出せる方としている。
つまり、私と同じような境遇だからだ。
ともに日本を変えていきたいと、真剣にビジネスをしている方に、あるべきマーケティングを理解し使ってもらえたらと思っている。
ちなみに、今回取り上げた、ドラッガーの『現代の経営』は名著なので、読んでみて欲しい。
前職で、仕事で悩みまくったときに出会ったのだが、実は読んでて涙が止まらなくなったことがある。
当時、自分の評価や会社がおかしいと思っていたこと、売上が伸びなくて悩んでいたことがあり、悶々としていたのだが、
この本は、自分が感じていたことは正しいと、背中を押してくれた。
それくらい何のために企業があるべきで、働くとはどういうことだ、ということを説いてくれている。
ビジネス書で泣いたことがあるキチガイは、いまのところ私しか知らないのだが、誰か仲間いるかな?笑

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