人間は、誰かの記憶に残っていることを潜在的に望む動物なのである。 – アナーキーマーケティング

人間は、誰かの記憶に残っていることを潜在的に望む動物なのである。

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FROM:実業マーケティングコンサルタント加藤元康

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私は、結構夜人に会う。

というか、仕事のヒントをいただけるような方とは、会うようにしている。

何処で会うかというと、食事しながら話をするので、飲食店だ。

基本的に、よっぽどじゃなければ、1度しか行かない。

リピートしても、2〜3回で、その店の私が支払うLTVは終わる。

だって、どうせなら、いろんな店行ってみたいじゃないか。

経理の伝票を整理すればちゃんとした数字は出てくると思うが、おそらく今まで、都内の数百の店舗には行ってるはずである。

そこで、美味かったり、店主と話があったりしたら、名刺を置いていく。

まあ、おっさん同士で飲み歩けば、お姉ちゃん付くような店にも行くが、

数十分話したくらいで、LINE教えろだの、メルアド教えろだのと面倒なので名刺はほとんど出さない。

興味対象が私にあるのであれば、渡すけどね。笑

誰でもそうだろうけど、また行きたい、会いたいと思わないと名刺なんか渡したくない。

私の名刺には、代表取締役、という、偉そうな肩書が入っているせいもあると思うが、

中には、行ったその週に、ありがとうございました、と、ご丁寧に会社へお手紙をくれるお店もある。

まあ、普通はそういうサンクスレターをお送りいただけるだけで、ちょっと嬉しかったりする。

気が利く店だと、お手紙を添えて、ボトル1本無料券をお送りいただいたこともある。

ここは、六本木で20年近くやってるSoulBARなのだが、芸能人もちょろちょろくるような、私の大好きな店の一つだ。

そんなことされたら、そりゃ誰だって再訪したくなる。

ここは、一度そんなお手紙をいただいただけでファンになっちゃったけど、その他は全く手紙なんか来たこともない。

たぶん、名刺おいてきた店は、たぶん少なくとも100件はあると思うけど、残りの95%くらいなにもない。

こんなに飲み歩いてるわけだから、わりと良い客のはずなのに。

ただ、一件だけ、私の心を掴んで離さないイタリアンレストランがあるのだ。

イタリアンレストランなんか、そこら辺に山ほどあるし、価格以上に十分美味しい店がたくさんある。

店主の人柄もよく、再訪したくなる店だって、結構ある。

しかし、この西麻布にあるレストランはいつも気になってしまい、次西麻布あたりで飲むときはここ使おう、と心に決めているくらいだ。

なぜか?

ここだけ、忘れた頃にハガキがくるのだ。

こんな感じの。

2015年08月07日16時55分53秒

2015年08月07日16時55分55秒

ただの、お知らせのお便り。笑

でも、この「鮎のコンフィ」なんか旨そうでしょ?

会社に送られてくるから、これを読んだ私は、真っ昼間から、白ワインと鮎のコンフィを想像しながら、さて、誰と行こうかと画策してしまったりする。

でも、これだけじゃ、私はわざわざ西麻布に行く理由がない。

近所のイタリアンレストランでも、鮎じゃなくても似たような美味しいイタリアンは食べられるからだ。

では、このハガキの販促が大失敗なのかというと、そんなことは一切ない。

確かに、マーケティングの教科書的に言えば、ここにオファーが無いから反応がないとか、店主の顔を出さないとダメだとか、電話番号が無いとか、いろんな能書きは垂れることはできる。

しかし、私は、電話で予約するという行動はしてないものの、ちゃんと反応してるのだ。

コンバージョンが無いからと言って諦めたら、私にも忘れられるのだ。

おそらく、代表取締役の名刺に送ってるハガキだろうけど、2〜300件くらいだと思う。

ハガキなんか52円だから、約1〜1.5万円程度の施策だ。

反応ゼロでも、私のように店のことを覚えているのであれば、非常に意味のある施策なんじゃないだろうか。

この店の店主は、それを体験的に分かってるから、ハガキを三ヶ月に一度出すことをやめないのだろう。

再訪したお客さんは、店長、ハガキ来たから顔出したんだ、だなんて、店で声を掛けられてるはずだ。

そうやって、店から顧客へのコミュニケーションがいかに大切かということを、体験で分かってるのだ。

きっと、この店の店主は、こういうダイレクト・レスポンス・マーケティングなんて、知りもしないだろうけど、

そういうノウハウ以上に大切な、コミュニケーションの方法は理解してるから、

顧客のLTVをどんどん伸ばしているし、長くなったLTV上で十分ハガキの成果が出てるのだ。

こういうのは、テクニックとかノウハウとか学んでも絶対に分からないものだ。

彼のように顧客とガチンコで商売してきたから分かることである。

ビジネスの勉強は、顧客と向き合って失敗したり、悩んだ時に本当の意味を理解できるものだ。

自分でビジネスすらやってないのに、知識だけ勉強だけして頭でっかちになることが一番恐ろしい。

その本質を全く理解しないで、教科書に書いてあることが正しいと狂信的に信じているにすぎないからだ。

あの教科書に、〇〇って書いてあったから、◯◯先生が大丈夫って言ってるから、間違いなくこれ正しいです!なんて、アホか、ということだ。

そうじゃないのだ。

そういうのは、顧客に向かい合った時に分かることを元に書いてあるわけで、その体験が少なければ少ないほど、大きな捉え間違いが起きやすい。

表面上で理解して、分かった気になってしまう。

だから、ダイレクトメールを出すには、コピーライティングを学ばねばならない!と、あなたが思い込んでいるとしたら、それは大間違いだということである。

コミュニケーションは、誰でもとれるし、別にコピーライティングが必要なわけじゃない。

むしろ、コピーライティングの知識は邪魔かもしれない。

というのも、店主の本当に気持ちが伝わらなくなるからだ。

では、例として、この挨拶状をセールスレターっぽく書いたとしよう。

この手紙は、私たちの店に来ていただいた、あなたを思い出して、いつもお出ししています。

お店はもちろん私たちの仕事ですが、そういうのを抜きにしても是非来て楽しんでほしいと思っています。

その証拠に、あなただけに特別なメニューを用意したのです。

季節限定のメニューで「鮎のコンフィ」をご提供だせていただきます。

この鮎は緑豊かな和歌山の熊野の上流の川で捕れたもので、この季節は香りが最も楽しめます。

あなたの大切な方とご来店したときに、こんな小話を添えて、このメニューを楽しんで下さい。

今週末の◯月◯日までに、ご予約すると、食前酒のグラススパークリングワインをボトルでプレゼントいたします!

ご予約はお電話にて、手紙を見ましたと言っていただければ、ご予約させていただきます。

この特別な料理をご用意して、あなたをお待ちしています。

店主のコピーに比べてら、正直、無粋な感じを受けるだろう。

売り込み入れてるから、商売として見られているという気持ちになるので、もしこいつを毎回送られてくるとなると、相当うざい。

下手すりゃ顧客が離反する。

この売り込みと、手紙のバランスを間違えると、目的の集客は残念な結果に終わる。

手紙も挨拶程度でいいのだ。

書くことがないとすれば、あなたは相当顧客を見ていない残念な商売人である。

直ちに現場に行って、接客や営業をすべきだ。

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そもそも、人は、覚えてもらってる、というのは、何よりも嬉しいものだ。

あなただって、そうでしょ?

これがコミュニケーションの基本だ。

これが、手紙や挨拶が最も重要だという本当の理由なのだ。

挨拶できない奴はダメ、という本当の理由だ。

コミュニケーションするのに、あなたを覚えている、なんていうあざといコピーなんかより、

是非再訪してほしいという想いからの挨拶状を送るほうが、よっぽど誠意があるし、結果心に響く広告になるのだ。

だって、恋愛だって、同じだろう?

あなたを愛しているといくら言っても、伝わらないことはたくさんあるだろうけど、

あなたのために真剣に行動してくれたら、そんな言葉がなくても、その人から愛を感じるじゃないか。

広告だって、同じなのだ。

P.S.

この店がどこかは、教えません。混むと嫌だからね。笑

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